【モンハン偽解説*第4回】霞龍オオナズチの傀異克服理由は?モンスタハンターライズ(MHR)サンブレイクでの生態解説と調査方法

【モンハン偽解説*第4回】霞龍オオナズチの傀異克服理由は?モンスタハンターライズ(MHR)サンブレイクでの生態解説と調査方法

霞龍オオナズチ/はじめに

こんにちは。
古龍観測所の一般調査員です。

古龍の調査現状や生態を紹介するシリーズ、第4回は他の古龍にするつもりでしたが…緊急事態発生につき「霞龍オオナズチ」!
古流観測隊の新人研修にもなっているオオナズチですが、
地獄の調査方法でも有名…

そして新たに見つかった「傀異克服」の個体についてもいち早く解説します!

このシリーズのコンセプトや「古龍って何?」みたいな基礎知識はこちら

【モンハン偽解説*第0回】古龍って何?モンスターハンターにおける生態から分類方法まで基礎知識

動画のほうが見やすい方はこちら↓


霞龍オオナズチの基本情報

まずは基本的なデータをざっと解説します。
伝説などには多く登場しても、その姿は近年まで謎でした。

名称:オオナズチ(Chameleos)
別名:霞龍
分類:古龍種 霞龍下目 ナズチ科
体長:20m前後
生息地:密林~平原・沼地など物が多いところ。縄張りは狭め
卵・繁殖:未確認
渡り:なし

湿度が高く、暗くて、ごちゃごちゃした場所が好きなオオナズチ。両目が別々で動いたり、長いベロや分厚い割に繊細な尻尾を持っていたりして、周囲の環境を感知して擬態する事が得意です。

擬態とは、周りの風景に身体を溶け込ませる、見えにくくする技術のこと。
自在に色を変化させて、どこにいるか分からなくさせるので、オオナズチの伝説やおとぎ話は昔から多かったものの、その姿については近年まで謎でした。


霞龍オオナズチの生態

霞龍オオナズチは、先述のように擬態能力に優れています
古龍である以上、生態系のピラミッドの頂点にいるはずなのに、です。

しかも擬態方法は個別に違っている事がわかってきました。
個別というか、集団というか、家系というか…

保護色

擬態と言えば一番ポピュラーな方法。
皮膚の色を変えて周りと同じ模様や色にします。

オオナズチの場合は、尻尾とツノで周りを感知しているようです。
また、どうやら電気を流すと色が変わる仕組み…らしい。

霧の発生

周りの水を口から吹き出して霧状にし、そもそもの視認性を落としているという方法。

雨の多い密林や、湿地帯などを好むのは、皮膚呼吸の意味もあるかもしれませんが、こうやって見えにくくする意味もあるようです。

毒の作用

自分が隠れるのではなく、敵の感覚を鈍らせる方法。

オオナズチは皮膚や口から毒を分泌していますが、これはおそらく食べ物で違う効力を持ちます。小さい頃から色々な毒物を食べて体内に毒を蓄積していく習性があると思われるので、その毒は多岐にわたり、
・疲れさせる
・めまいを起こす
・知覚や感覚を鈍らせる

などなど。

これらを1つか複数を組み合わせて、見えにくいような状況を作っているようです。
かなり器用で賢い古龍だといえますね。

ただし、この毒は知覚を鈍らせるのに使うもので、死亡例は思ったほど多くはありません
気性もそれほど荒くなく、縄張りも大して広くないし、そもそもあまり飛ばない。

なので、古龍観測隊の新人研修にピッタリなんですね。

観測隊志望の新人はまず、浮岳龍ことヤマツカミの調査に赴くことになります。
ヤマツカミの調査には観測隊の基礎的な部分が詰まっているので、そこで適正を見て、行けそうだなとなれば次はオオナズチ班に配属されるのです。

ただし、その調査は色々な意味で地獄です。


霞龍オオナズチの調査

霞龍オオナズチの調査は、アイデア勝負になります。そして、折れない心が必要。
それは、オオナズチの物を盗む習性に起因しています。

物を盗むというのは相手や対象を選びません。
古龍からでも、物でないものも盗みます。盗みでない嫌がらせもあります。とにかく相手が困ることをするのです。

理由については、一般には
「相手の大事なものが何かを分かり、それを奪うことで縄張りから追い出すため」
と説明されていますが、調査員の間では絶対違う!というのが共通認識です。

ヤツは相手のいちばん大事なものを奪われた時の、反応を見ているのです。
リアクションを面白がって、娯楽にもしているわけです。

オオナズチの調査の際には、ハンターさんたちが回復薬などを奪われる事態が多発しましたが、オオナズチはヒト用の回復薬は効果がないので、奪うために奪っている以外の意味はなさそう。

ババコンガのキノコをリオレウスの巣に捨ててケンカさせる

ケルビの子供を親の前で海に落とす

オサイズチの2つの群れの子分だけ入れ替える

クンチュウの溜め込んだ食料を天敵であるクックの目の前にポイ

観測隊の気球に穴開ける

などなど…

それを返したり返さなかったりして、様子を見て楽しんでいるんです。

逆に言えば、こちらが何も反応しなければ「おもんな」ってなってそのうち飽きます。
霞龍オオナズチに出会ってしまった時の一番の方法は、心を無にすること!

では、そんな特性を持つオオナズチの調査はどうなるでしょうか?
そうです。地獄の耐久リアクション芸大会になるのです。


オオナズチ調査は、試行錯誤の連続です。

アイデア出し合う → 実際にやってみる → ダメなら他の方法 の繰り返し

オオナズチの気を引けなければ見失って調査が即終了
ウケなかった時のキャンプの空気はもう最悪です。どんどん病みます。
逆にちょっとでもウケようもんなら慣例を無視してナズチ班永久就職になるよ。

みなさまもぜひお知恵をお貸しください。
オオナズチの興味を引く方法、あるいはウケなくても逃げられない方法…

ポイントは、ヤツが求めているのは“リアクション”だということ!
我々はネタを披露するのではなく、ヤツの行動に対して反応しなくてはならないのだ。
これが一番厄介なんです。よろしくお願いします。


霞龍オオナズチの近似種と傀異克服

現在、霞龍オオナズチには亜種や変異種などは確認されていません。
ネロミェールという古龍が親戚っぽいとされており、他にもヴァルハザクなど似た点の多い古龍はいますが、明確な近似種はいないようです。

ただし、食べ物だの擬態方法だののところで述べたように、個体ごとの差異が大きいので「変異個体」みたいなものはとても生まれやすいといえます
だからこそ今回の件も出てきてしまいました。

傀異克服」の個体です。

現在、王国領を中心に「傀異化」という現象が多発しており、多くのモンスターや動物が罹患しています。それについてはここでは詳しく説明しませんが、「キュリア」という小型生物の影響によるものと仮定されています。

キュリアについてはこちらのメル・ゼナの記事でちょっと説明しています

ただ、人間も普通そうだと思うけど、キュリアに襲われたら普通抵抗しますよね。
追い払うとか、治そうとか…
でも、このオオナズチはそれを自分のもののようにコントロールできるようにした、「克服」したのです。

克服したことによりさらなる力を手に入れ、そのへんのハンターでは太刀打ちできないほど手がつけられない状況になっており、こいつが人里へ降りると大変なことになります。

ちなみに、メル・ゼナもキュリアの本当の宿主ではないので、「傀異克服」の個体だと言えるかもしれませんが、ちょっと事情が違うのでここでは一旦置いておきます。

なぜオオナズチだけが他のモンスターと違ってキュリアをコントロールできたのか?

まだ正式発表はできませんが、現在議論されている中で最も有力なのは、
やはりオオナズチの好奇心旺盛な特質があったからという理由です。

オオナズチは、相手のいちばん大事なものを奪うことで相手の反応を楽しみます。
襲われたときに、何となく「これが相手方の一番大事なものなのかも?」と気づいたのかもしれません。
そしてそんな好奇心がとびきり旺盛だった一匹が、キュリアに襲われても「退治しなきゃ」より「どんな反応するのかな?」を優先した結果、上手くその力を扱うことができるまでの関係を築くことができた、あるいは従わせることに成功したのでしょう。
本能に好奇心が勝ったんだとしたら、すごいことですね。

ただし、こうやって傀異克服できたやつが出てきてしまうと、他のモンスターでも同じようにできた個体が今後生まれてくる可能性も考えなければなりません。

現在、最も警戒されているのは「ゴア・マガラ」そして「シャガル・マガラ」という古龍。
シャガル・マガラはウイルスの扱いに長けており、キュリアの媒介するウイルスを上手く扱える個体も出やすいと言えます。ゴア・マガラについては厳密には古龍ではないんですが、シャガル・マガラの幼体とされているため同様に扱います。

次いで注視されているのは「バルファルク」です。キュリアはウイルスの他にも生命エネルギー、血液、それに含まれる酸素や栄養素などいろいろなものを運ぶ役割を担っています。
だから、それを飛行や戦闘で大量消費するバルファルクにとって、キュリアの力は非常に有用なもの。ぜひモノにしたいと思う個体も出てくるかもしれません。

まだ本部から確たる情報は出せないと思いますが、一つだけ確かなことは、メル・ゼナ問題がようやく一段落したと思ったのに今後はハンターギルドも観測隊もまた大忙しになるということですね。休みが欲しいなぁ。


次回予告

次回についてですが、状況が予断を許さないため何とも言えません
新しい個体発見などがあれば、そちらの解説になるでしょう。

もしなければ、もともと予定されていた古龍の解説になります。

それでは、また!